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【HSPのお仕事:No.20】ご経験談を語っていただきました【動物看護師】

【HSPのお仕事:No.20】ご経験談を語っていただきました【動物看護師】 HSP/HSS型HSPの経験談

HSP(HSS型HSP)の KIKI(キキ)です(@kikislog

「HSP/HSS目線で語る職業のメリット・デメリット」について当事者の方々に書いていただいています。

詳しくはブログ記事と以下のツイートをご覧ください。

今回は動物看護師のご経験をNさんに語っていただきました。

※匿名希望でしたので、便宜上Nさんと呼ばせていただきます。

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HSPのお仕事経験談No.20:Nさんについて

まず最初にNさんについてご紹介します。

ご年齢30代後半
HSP?
HSS型HSP?
HSP
ご職業動物看護師
職場環境動物病院内現場勤務
雇用形態正社員
就業期間2016年9月~2018年6月
(動物看護士6カ月+事務1年2カ月

HSPのお仕事経験談No.20:お仕事内容

お仕事内容について教えてください。

仕事内容は主に、入院管理といって入院動物のお世話をすることや診察補助、手術の準備と術中の獣医師の補助などです。

その他にも、獣医師が処方したお薬の準備や院内の清掃、オペ器具の洗浄殺菌や細かな備品の管理など、様々な仕事をこなします。

どんな環境で働いていましたか?

私が働いていたところは大きな動物病院だったので、大勢の獣医師や動物看護師が在籍していました。

獣医師はベテランの方から、獣医大学を卒業したばかりの新人さんまで。

もちろん動物看護師も同様です。

お仕事を始めたきっかけは?

私の家族は、私が小さい頃から犬を飼っていました。

私の一番古い記憶に残っているのは、白い体に茶色の模様が入っていて、茶色の垂れた耳がチャームポイントのミックス犬。

とても賢いワンちゃんで、母と一緒に散歩に連れていくときには必ず、まだとても幼かった私を守るように、私の前を歩いてくれていたのがとても印象的です。

そのワンちゃんが他界した後も、縁があってまた別の犬をお迎えすることに。

その頃の私は思春期を迎えていました。

HSP気質(当時は知りませんでしたが)ということもあり、なかなかクラスに馴染めず、塞ぎ込んでばかりでした。

そんなとき、このワンちゃんはいつもそっとそばに寄り添ってくれたんです。さりげなく。

犬たちにいつも助けられて育った私はいつしか、そんな素晴らしいペットたちに恩返しがしたいと思うようになりました。

また、インターネットで調べていくうちにHSPの人は動物看護師にも向いているという記事をいくつか見かけ、そのことも後押しになりました。

HSPのお仕事経験談No.20:お仕事のメリット

どんなところがHSPに向いていましたか?

動物看護師の仕事は、病気やケガなどに苦しむ動物たちの助けになっているという充実感を得られるところが、とても自分に合っているなと思いました。

診察室で怯えている仔をなだめて安心させたり、入院していて元気のない仔にフードや薬を与えたり。

入院しているワンちゃんを数時間置きに病院の外に散歩に連れていくときは、嬉しそうにしっぽを振っている姿が見られて、こちらまで嬉しくなりました。

動物看護師の仕事の1つに入院管理があります。

入院管理とは、数時間置きに入院している動物たちのお世話をすることです。

まずは排泄物を片付けながら下痢や便秘をしていないか、おしっこはちゃんと出ているかなどをチェックします。

それから患部の状態や点滴の漏れなど、何か異常がないかを念入りに確認します。

数時間置きに行うこの入院管理は、私の1番大好きな時間でした。

ペットたちと直接触れ合うことで自分自身も癒されるからです。

手術後、回復に向けてがんばるワンちゃん・ネコちゃんの姿は、時に私を勇気づけてくれました。

入院直後はとても怯えて食事も採らなかった仔が、私の手からフードを食べてくれたときもとても嬉しかったのをよく覚えています。

また私のHSPという気質により、ペットたちだけでなく飼い主さんの不安なども感じ取ることができるので、飼い主さんのこともペットたちと同様に気遣うことができます。

私と話したことで少しでも飼い主さんに安心してもらえれば、という気持ちで常に接していました。

どんな仕事でもそうだと思いますが、「ありがとう」と言ってもらえたときにはいつも喜びを感じます。

Nさんがワンちゃん・ネコちゃん、そして飼い主さんに寄り添えるからこそ、飼い主さんも感謝の気持ちが生まれるんですよね。

不安なとき、寄り添ってくれる存在は何より心強いです。

HSPのお仕事経験談No.20:お仕事のデメリット

HSPであるがゆえに辛かった点を教えてください。

1つは、亡くなってしまったペットを飼い主さんに返すときです。

獣医師や看護師が全力を尽くしても亡くなってしまう仔たちもいます。

その仔が亡くなったことで自分自身も悲しいうえに、飼い主さんの気持ちを思うといつも胸が押しつぶされる思いでした。

特に交通事故などにより、突然別れを告げなければならない飼い主さんとペットを目の当たりにするのはとても辛いことです。

HSPがゆえに共感し過ぎてしまうところがあるんです。

私自身も、過去に愛犬との別れを2度経験しているので、そのときの心の痛みがフラッシュバックすることもありました。

職場の環境では何かありましたか?

救急患者が来院したときの緊迫した現場は、私の神経をとても高ぶらせました。

新人だった私はどうしていいか分からず、緊急処置を行っているスタッフの邪魔にならないよう、壁ぎわに突っ立っているのが精一杯でした。

緊急時には、いつも自分の無力さを痛感していました。

さらに最初に対応したスタッフの「緊急です!」の一声から始まり

「急いで処置室の準備を!」

「酸素とオペ器具をすぐに準備して!」

など、半ば叫ぶような指示が飛び交う現場では、高ぶり過ぎる緊張感から手汗をびっしょりとかき、心臓がバクバクし、めまいをおこしそうになるのを必死にこらえていたのを覚えています。

さらに私はたった1つのミスが患者の命を奪ってしまうかもしれない、ということを強く意識し過ぎるために、常に冷や汗をかいていました。

点滴を作るときの薬の量などはもちろん獣医師が指示を出しますし、ベテランの看護士さんと一緒に作ったりチェックしてもらったりもします。

それでも毎回とても緊張しました。

結局この作業に慣れることは最後までなかったです。

手術の補助もまたとても緊張しました。オペ器具を獣医師に渡すタイミングや適度な距離、手術を受けている仔のバイタルチェックなど。

やはりこのときも、1つのミスも許されないという重圧にいつも押しつぶされそうでした。

命を預かるお仕事に携わる方々の、精神的な負担は計り知れないです。

想像でしかありませんが、こればかりは慣れることはないんじゃないかと思います。

人間関係はいかがでしたか?

次第に人間関係にも悩みを抱くようになりました。

多くの獣医師や動物看護師が働く大きな動物病院だったので、いくつかの派閥がありました。

どうしても派閥同士の板挟みになってしまったり、意地悪な派閥からはきつい言葉を浴びせられたり。

毎回新人が入ってくるたび、「こんなこともできないのか」とか「そんなことも知らないの?」と本人に向かって鼻で笑う獣医師がいたのですが、そういう場面に出くわすと私も強く影響を受けてしまいひどく落ち込みました。

こういったことが原因で私の心は次第に疲れ切ってしまいました。

お仕事をお辞めになった理由は何でしたか?

朝、なかなか起きられなくなり「早く起きなくては」「仕事に行かなくては」と思う度に動悸とめまいが起こるようになったんです。

次第に全く起きられなくなり仕事を休みがちになりました。

ついに退職を決意した私は、上司に話をすることに。

しかし私の状況を聞いたその上司は、「それなら、本社で事務員として働いてみないか?」という提案をしてくれました。

他の部署に移動できることなど全く考えていなかったので、とてもありがたかったです。

その後約1年ほどは事務員としてその動物病院で働いていましたが、色々な事情が重なり、結局退職することになりました。

動物看護士を経験なさっているNさんから、こんなお言葉もいただきました。

動物に関わる仕事はHSPに向いているという記事をよくインターネットで見かけますが、動物看護師の仕事に関してはHSPに向かない面が多くあると思います。

常に緊張感が漂う医療の現場ではなく、トリマーやペットショップの店員、ワンちゃんの幼稚園など、動物看護師以外の仕事の方がいいかもしれません。

HSPのお仕事経験談を聞いて感じたこと

私も小さな頃、愛犬に何度も何度も支えてもらいました。

Nさんのように、飼い主に寄り添って励ましてくれた方のおかげで、辛い別れを乗り越える力を得ることができました。

一見HSPに向いていると思われる「動物に関わる仕事」の中でも、職種を選んだほうがいいというアドバイスも頂き、参考になった人も多いのではないでしょうか。

Nさん、ご経験を語っていただきありがとうございました!

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