
HSP(HSS型HSP)の KIKI(キキ)です(@kikislog)
「HSP/HSS目線で語る職業のメリット・デメリット」について当事者の方々に書いていただいています。
詳しくはブログ記事と以下のツイートをご覧ください。
今回は資材の検査員のご経験をMさんに語っていただきました。
HSPのお仕事経験談No.21:Mさんについて
まず最初にMさんについてご紹介します。
ご年齢 | 37歳 |
HSP? HSS型HSP? | HSP |
ご職業 | 資材の検査員 |
職場環境 | 工場 |
雇用形態 | 派遣社員 |
就業期間 | 2017年2月~4月 |
HSPのお仕事経験談No.21:お仕事内容

お仕事内容について教えてください。
化粧品の容器や梱包用の資材の検査をクリーンルームで行い、報告書を作成して提出し、出荷できるように梱包しなおす仕事です。
慣れると会話をしながらの作業を求められました。

どんな環境で働いていましたか?
一緒に働いていた人数は、ベテランの女性2人(どちらも40〜50代の主婦の方)、私、そしてもう1人若い子(独身)と主任さん(40代のシングルマザー)の計4人ですね。
主任さんは別室に居ることが多かったです。

お仕事を始めたきっかけは?
登録した派遣会社から紹介され、時間帯や時給や情報だけで「面接を受けよう」とを決めました。
そして面接でも「悪くないな…」と感じて働き始めました。が、後に後悔することになりました。
HSPのお仕事経験談No.21:お仕事のメリット

どんなところがHSPに向いていましたか?
無理やり探すとすれば、自分だけが電車通勤で他の方々は自転車だったので、帰り道は1人だったところですかね。
検査で不良品を見つけること自体は苦ではなかったです。
HSPのお仕事経験談No.21:お仕事のデメリット

HSPやMさんご自身に向いてないなと感じた点を教えてください。
仕事内容としては検査は経験があったので選んだのですが、その職場は基準が曖昧だったり、「これぐらい大丈夫」など感覚的な判断が必要でした。
明確な決まりがなくて、きちんと不良品は不良品にしたい私には向いてなかったです。

職場の人間関係はいかがでしたか?
ずっとベテランの女性2人が主任さんの悪口を言っていて、主任さんがドアを開けて入ってくる音でピタッと止めるというのが本当に怖くて、ヒヤヒヤして心臓に悪くてしんどかったです。
主任さんが居るときは、そんなことを何も感じさせないぐらい普通に楽しげで、女性が怖くなり人間不信です。
自分も裏で言われてるんだろうな…と思ったら胃が痛くなりました。
そのせいで仕事に集中できませんでした。
主任さんも機嫌によって怖かったり優しかったりして、分からないことを訊こうにも話しかけるのが苦痛で、緊張から萎縮してしまって震えが出て仕事にならなかったです。
蓋を開けてみたら合わないところだらけだったので「書面や見学だけでは、わからないことが沢山あるな」と反省しました。
休憩時間もずっと1人になる時間は無く、会話しながら昼ご飯を食べるので緊張したままで食欲が沸かなくて味もわからなかったです。

お仕事をお辞めになった理由は何でしたか?
理由はこれらの積み重ねによる体調不良ですね。
ですが本当のことは言えず、別の理由を作って伝えて辞めました。
主任さんに少し難があることを上の人が気付いてるようで、別室で辞める理由について「主任さんのことが原因ではないか」と問われましたが、大ごとになるのが怖くて嘘の理由しか言わないようにしました。
仕事内容がどうであれ、働く人や教えてくれる人が自分のことだけしか考えてない職場…というか合わない人たちは辞めていくという構図ができ上がっている職場は、HSPには向いてないですね。

Mさんから、こんなお言葉もいただきました。
相手は変わらないので、自分が本当に潰れてしまう前に逃げるが勝ちだと思います。
職場はいくらでもありますが自分の体と心は1つです。一生付き合ってくものなので最優先にすることは甘えではないと思います。
無理をしても誰も責任取ってくれません。
HSPのお仕事経験談を聞いて感じたこと
人間関係って運ですよね。
合う合わないがあるのは当然ですが、お互いある程度気持ちよく働けるように工夫するのは主任の役割だとは思います。
Mさんがおっしゃるように、自分を守るために、お身体を犠牲にしすぎる前に辞めてほしいなと感じました。
仕事はいくらでもあるんですから。
派遣社員であれば契約を更新しなければいいので、辞めやすかったとは思いますが、精神的には辛いはずです。
Mさんのご決断とお言葉が多くの人に届きますように。

Mさん、ご経験を語っていただきありがとうございました!