【HSPのお仕事:No.13】ご経験談を語っていただきました【編集&校正】

【HSPのお仕事:No.13】ご経験談を語っていただきました【編集&校正】 HSP/HSS型HSPの経験談

「HSP/HSS目線で語る職業のメリット・デメリット」について当事者の方々に書いていただいています。

今回は編集&校正のご経験を久慈桃子さんに語っていただきました。

HSPのお仕事経験談No.13:久慈桃子さんについて

まず最初に久慈桃子さんについてご紹介します。

ご年齢40代
HSP?
HSS型HSP?
HSP
ご職業編集&校正
職場環境オフィス勤務
雇用形態正社員・契約社員・アルバイト
就業期間2000年~2013

HSPのお仕事経験談No.13:お仕事内容

お仕事内容について教えてください。

仕事内容は、出版物の編集・校正です。

複数の会社を渡り歩きましたが、一貫して同じ職種でした。

出版の企画を立て著者に原稿を依頼したり、ライターさんやデザイナーさんを手配したり、著者から預かった原稿をチェックして事実と違うおかしな点がないか確認したり、出てくる数字の裏を取ったり、1冊の本の中で内容に矛盾が生じてないか確認する仕事です。

また、本の形に文字を組んだ際に、レイアウトにミスがないかも確認します。

お仕事を始めたきっかけは?

大学が美術系で本を作ることに興味があった為、新卒から編集職を希望していました。

会社によってはもの凄いハードワークで、残業が月に100時間を超えるときもあり、体調を崩して退職→編集職が諦めきれず別の会社に再就職というのを繰り返していました。

どんな環境で働いていましたか?

複数の会社での経験なので人数や年齢層はまちまちですが、おおむね編集・校正職は女性が多かったです。

女性編集者の中には気が強い人もいて、いわゆる「大人しい文系女子」だけではないんだなぁ、と思いました。

男性はサブカル系か文系男子という感じの人が多かったです。

いろんな雇用形態で、編集と校正のお仕事をなさっていたのですね。

HSPのお仕事経験談No.13:お仕事のメリット

どんなところがHSPに向いていましたか?

編集・校正はとにかく細かいチェックをすること、著者や掲載先への気遣い、ライターやデザイナーとのこまめな連絡など、HSPに向いているなぁと思える仕事です。

常に先のことを想定して動く、万が一を考える、むだに悪い方へ想像が豊か、というHSPの気質は、著者やライターさんが締め切りに間に合わない!という時に力を発揮します(笑)

著者やライターさん、デザイナーさん、販売代理店さんなど、外部の人とコミュニケーションを取ることが多いので「相手の事情を忖度する気遣い力」も役に立ちます。

全国各地の方とお話をするので、たとえば甲子園の出場校の話題や地震台風のお見舞いなど、その時々に合わせて相手が喜ぶような話を電話やメールに織り交ぜると、関係が良くなりますね。

すごく気難しい代理店のおじいちゃんが、なぜか制作部署の私を気に入って指名で電話をかけてくる(本来は営業宛て)ということもありましたし、担当が変わったのに「久慈さんに担当して欲しい」という著者の先生もいました。

これだけを聞くと、お仕事内容と久慈さんのお人柄、お気遣いの力が相まって、HSPの人の適職って感じがします。

ただ、マルチタスクで常に複数の案件を抱えるため、丁寧にやりすぎるとキャパオーバーする仕事でもあります。

久慈さんに合っていたところを教えてください。

自分に合っていたと思うのは、特に校正の作業です。

著者の先生や外部ライターさんが送ってきた原稿を精査して、日本語としておかしな点はないか、読みやすい文章か、内容に間違いはないか、特に歴史や数字の部分は間違っていないか…など複数の観点からチェックを重ね、出版物として仕上げる作業です。

ゲラと呼ばれる印刷見本を手に、1日中デスクに座って文字を追う仕事ですが、とても楽しかったですね。

素敵な文章に出会うと心が洗われますし、上手い修正を編み出せたら達成感があります。

著者やライターさんに「これは盲点だった!ありがとう!」と言われたときは校正冥利に尽きます。

慣れてくるとアンテナがピッと反応して、記述の怪しい箇所や間違いにすぐ反応できるようになるんですよ。

久慈さんのきめ細かなご対応が存分に発揮できるお仕事ですね。

 

職場の人間関係はいかがでしたか?

人間関係は、運ですね。

同じ職種で複数の会社に勤めていたので、ほんと「運」しかないなって思います。

編集・校正職は基本的に穏やかな人が多いので、怒鳴るような人は少なかったです(皆無ではないです)。

本をよく読むからか、みなさん論理的な感じでしたね。

ただ、穏やかな人でも話が合う・合わないは別の次元ですから…。

すごく気が合って仲良くなれた人も、ほどほど距離感を保って接していた人も、まったくソリが合わない人もいました。

おっしゃる通り、HSPかどうかではなく、自分に合うかどうかですよね。

 

会社勤めだと、全員と気が合うほうが奇跡ですもん。

HSPのお仕事経験談No.13:お仕事のデメリット

HSPに向いていないなと感じる点を教えてください。

仕事内容はものすごく気に入っていました。

ほんとHSPに向いている仕事だなぁと思うんですが、会社によっては激務になる点が、疲れやすいHSPには厳しいですね。

さすがに残業月100時間は普通の人でも大変だと思いますが、そうでなくても締め切り前の繁忙期には残業が多くなりがちです。

時間がないとピリピリして周囲に当たり散らす上司もいたので、精神的に疲弊することもありました。

また、校正作業では知らず知らず過集中の状態になるので、肩こりがひどかったです。

締め切り前で作業が集中すると、神経が高ぶりすぎて夜寝付けないこともありました。

仕事上で辛かったのは、著者からの無茶振りやセクハラですね。

特に「先生」と呼ばれる職業の人は、そういうの酷かったです。

著者のご機嫌を損ねるわけにはいかないので、怒らせないように気を遣いながら笑顔でセクハラをかわすのが、自分がガリガリ削られていくようで辛かったです。

逆にそれを上手く利用して「先生のお気に入り」としてのし上がっていく編集者もいたので、気質というか図太さを持ってる人は強いな、と思いました。

あと、辛いというほどでもないんですが、ある職場では「これ全員HSPでは?」と思えるほど注意深く気遣い力にあふれた人たちが集まっていました。

で、お互いがお互いに対して「いま気を使われてるな」と分かってしまうので、逆に疑心暗鬼のようなギクシャクした状態に陥ったときがありましたね。

HSP同士だからといって、いい関係が築けるかというと、そういうわけではないですね。

 

私も似た経験があり、「HSPだから良い」という考えを持たなくなりました。

 

お仕事をお辞めになったきっかけは何ですか?

辞めた理由は体調不良です。

だいたい、オーバーワークが原因です。

ほとんど残業がない企業で校正をしていたときは、「ここでずっと働きたい!」と思うくらい気に入っていたんですが、上司が私の隣席の営業さんをパワハラで詰めている声を毎日聞いていたら、血尿と帯状疱疹が出て…。

自分では気にしてないつもりだったんですが、ストレスしか原因が思いつかないなぁ、ということで家族にも心配されていたので辞めるに至りました。

同僚は平気そうだったので、やっぱりHSPはストレスに弱いなぁと思いましたね。

HSPのお仕事経験談を聞いて感じたこと

どんなに作業内容が合っていても、オーバーワークとストレスはある程度管理できないと、続けられなくなりますよね。

せっかく、久慈さんの強みが活かせる、いわゆる適職と言えるお仕事なのに、もったいないなぁとやり場のない悔しさも感じてしまいます…。

そして最後にご紹介です!

久慈桃子さんも、はたらくHSPというブログを運営なさっています。

ご自身のご経験から、HSPの人が楽に過ごすコツや働き方のヒントが満載です。

特に編集や校正に興味がある人は、参考になることが多いはず。

久慈桃子さん、ご経験を語っていただきありがとうございました!

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