「HSP/HSS目線で語る職業のメリット・デメリット」について当事者の方々に書いていただいています。
今回は動物看護師のご経験をあんてなはりはり(小板海風)さんに語っていただきました。


HSPのお仕事経験談No.20:あんてなはりはりさんについて
まず最初にあんてなはりはりさんについてご紹介します。
ご年齢 | 21歳 |
HSP? HSS型HSP? | HSP (HSEかも?) |
ご職業 | CDショップ店員 |
職場環境 | 店頭 |
雇用形態 | アルバイト |
就業期間 | 2018年6月~現在 ※イベントのみ参加の単発に変更 |
HSPのお仕事経験談No.20:お仕事内容

お仕事内容について教えてください。
主に以下を行なっています。

どんな環境で働いていましたか?
店長、副店長、バイトリーダー、アルバイト(5名ほど)で勤務しており、1日3、4人程度で上記の業務をこなしている状態でした。
年齢層は10代から40代までと幅広かったです。

お仕事を始めたきっかけは?
小学校6年生の頃から趣味でドラムをやっており、中学校の友人らとバンドを結成しました。
そのときに知り合ったメンバーの紹介により、その店舗に勤務することになりました。


HSPのお仕事経験談No.22:お仕事のメリット

どんなところがHSPに向いていましたか?
自分はHSPの分類でいうと、人と関わることにそこまで抵抗のない社交的なHSEタイプだと思っています。
なので全てのHSPの方に当てはまることではないと思いますが、接客業においてHSPの特質が良い方向に働く点は
の2点かなと考えています。
ホスピタリティを発揮できる
HSPは元々、他者の感情を敏感に読み取ることに長け、性格が穏やかな方も多く、人当たりが良いと言われた経験があることも多いと思います。
そのためHSPの方が特質を発揮しやすい職場環境であれば、お客様に合った接客応対ができ、良い印象を与えられることができると思います。
他の人が気づくことのできない改善点を見つけられる
刺激や情報を多く取り入れてしまう分、他の人が気づけない部分(蛍光灯の明るさが他とは異なる、陳列棚に並ぶ商品が微妙にずれている、時期が既に過ぎているポスターが残っている、など)をすぐに見つけられるので、バイト先の環境を整えるには一役買うことができるでしょう。
ただ先ほども言いましたが、これらの特質を発揮できるのは、刺激の少ない、落ち着いた環境であることが望ましいかな、と思います。

環境がうまく合わないと、活かせるものも活かせない…よくわかります。


HSPのお仕事経験談No.22:お仕事のデメリット

HSPであるがゆえに辛かった点を教えてください。
私が3か所のアルバイト勤務を通して考えた、HSP(比較的繊細な人)が職場に対して合う・合わないと感じる点は
この4点に左右されると思います。
私は元々人は好きだったので、接客業はやりたいと思っていました。
その分人間関係で疲れやすい部分があるので、仕事内容よりもどんな人が働いているかを重視していました。
ネットや求人募集の文面や写真などからは実情を把握するのは限界があったので、事前にお客さんとして出向くこともありましたが、実際に働いてみないとわからないことがほとんどでした…。
最初の職場であるCDショップは人生初のアルバイトであり、何もないところに飛び込む勇気がなかったため、友人が単発として働いていた店舗を紹介してもらいました。
面接時の店長の印象も良く、友人紹介のためほぼ採用するのは決まっていましたが、結果の連絡が来るまでに1か月ほど待った記憶があります。
その間に色々と考えてしまうセンサーが働いてしまい
「連絡できないほど忙しい職場なのかな」
「あまり採用に前向きじゃなかったのかな」
など、働く前から職場に対する不安は募っていました。
そのときセンサーは、今となるとあながち間違っていなかったように思います。笑
予想通り、人手不足でアルバイトに対する業務の指導が曖昧で、自分がどれ程まで業務を覚えているかを上司があまり把握しきれていなかったり、上手く業務が回らず、ピりついた雰囲気が漂い、会話があまりなかったりと、社交性も兼ね備えたHSEにはとても辛い職場環境でした。
さらに、繊細なため相手の表情から感情を汲み取ってしまい、なかなか言いたいことが言えず、ミスをしても言い出せず、後から怒られ(これは自分が悪い…)、信用を失い、という悪循環を断ち切れず、単発(外部のイベントのみの勤務)の雇用形態に変更してもらいました。

最後にこう締めくくってくれました。
このように、繊細ゆえに同じような悪循環で悩んでいる人はいるかと思います。
この悪循環の原因になっているのは、大半が自責の念による自己肯定感の低さや孤立感だと思っています。
ですので、私はこの悪循環から抜け出すには「自分を責めない場所を他に探すこと」が大切だろうと考えました。
自分の普段の悩みや不安を、自分と同じような境遇にいる人と共有し、共感してもらう居場所(SNSだとより繋がりやすいのでは)をバイト先や学校とは別で探す、または作る。
そうすることで孤独感も薄くなり、安心感を覚え、心の余裕も出てくると思います。
HSPのお仕事経験談を聞いて感じたこと
あんてなはりはりさんに合う雇用形態(単発)に変更できたのは大きいですね。
同じ職場でも、働く頻度が変わるだけで体調やメンタルが楽になります。
職場の雰囲気や忙しさをコントロールするのは難しいので、あんてなはりはりさんのようにご自身が変われる部分に着目するのは参考になる動き方だと感じました。

あんてなはりはりさん、ご経験を語っていただきありがとうございました!

